No.9 天土師瓦命(あめのはじがのみこと)
通称:「瓦竜(がりゅう)」


奈良時代、伊那郡衙建設時に金井原窯で瓦を焼く
際、窯の立ち上る煙から生まれた付喪神である。誕生の時、先祖の「信濃天竜(あめのしなののりゅうおう)」から土着神としてこの地域を守るように命を受け、古代伊那郡衙の物資運搬に協力し、戦国時代は現在の松川町・台城の周辺で霧を吐いて城を守ったともいわれている。
平時は穏やかであるが、怒ると未満水や三六災害のように暴れることもある。背中に背負う瓦状の鱗は、高森町古瀬遺跡から出土した瓦に酷似しており、伊那郡衙と古瀬遺跡との密接な関連が想定される。緑色の眼は水神の象徴で、眼に墨で黒を入れると画面から飛び立ってしまうことから絶対入れてはならない(画竜点睛)。