No.10 ツボネエ
通称「オネエ」


今から4500年ほど前から存在したことが、中央道下の増野新切遺跡の発掘で明らかになった。その形から何かを貯めておく器であったと考えられるが、何を貯めておいたかは定かでない。もし何かの種を貯めていたとすれば、「縄文農耕」に道を開く「未知の付喪神」となる。胴部の文様は東海地方の影響とみられるが、マジカルな「微笑み」は、「縄文のモナリザ」ともいわれる。つくったのは縄文時代の女性と考えられているが、完形のままの出土に作者の祈りの強さを感じさせる付喪神様である。