No.11 縄文の歌舞姫
通称「ディーバ」


「ツボネエ」と同じ増野新切遺跡から現れた土製人形の付喪神様である。胸のふくらみから女性と考えられるが、飯田下伊那地方独特の尻の飛び出した形から「尻張り土偶」とも呼ばれる。
首と胴が折れた状態で見つかったが、わざと折って捨てたと考えられる例が多いことから、体の具合の悪い所を祈りで人形に移し、捨てることで体から取り去る信仰があったのではないかと考えられている。歌舞と祈りで病を取り去ろうとした縄文人の姿が想像される。後の女性神「山の神」と共通する点もある。