No.13三毛の富猫
通称「みけとみ」


古代日本の鋳造貨幣「皇朝十二銭」のうち「和同開珎」から数えて5番目につくられ、弘仁9(818)年から使われたのが「富壽神寳」である。鋳造時は弘仁・貞観時代。桓武天皇から嵯峨天皇の治世で、平安時代前期の文化が確立する時期である。
「みけとみ」は高森町下市田の新井原遺跡から出土した際、出現した付喪神である。
三毛猫の姿を借りて富を民衆に配り与えることを目ざして旅をしている。富壽神寳を編み笠代わりに一見ニヒルに見えるが、心には太平の世を夢見る熱い志がある。足の裏の銭形がチャームポイントである。