付喪神No.19 絎台(くけだい)くけこ

No.19 絎台(くけだい)くけこ
通称(そのまま)「くけこ」

()い物をするとき、縫い目を(そろ)えて縫うのに用いる裁縫(さいほう)道具(どうぐ)を「(くけ)(だい)」という。細長い板状の台の一端に(さお)を立て、棹の上に針を刺す針山(はりやま)をつけている。針山の少し下に通した掛糸の先につけた留め金具で布の一端を挟み、布を引いて張りながら、縫針を運んで縫う。板台は(ひざ)の下にして押さえる。立てる棹は折りたたみ式になったものと、差し込み式があり、針箱に差し立てるものもある。

当館の「くけこ」は、針山の針が(にわとり)鶏冠(とさか)に見えることから、「くけこ」と名付けられた。留め金具にはさまれる布によって着飾るのが好きで、好みに合わない布がはさまれると 針を刺して意地悪をすることもある。

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