原町宿

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原町宿は、飯田の伝馬町と大島宿の中間にある伊那街道の重要な宿駅であった。伊那街道は中山道の脇往還として庶民にとってはことのほか大切な道として利用されにぎわった。宿駅の任務は、旅客を泊めたり、荷物の運搬に必要な人馬を継ぎ立てるなど大事な役目があった。
また、朱印や証文を携えて無賃で通行できるいわば公用の客と一定の定まった賃銭を必要とする客の区別があった。
原町宿がいつ設置されたか確定できる史料は見つかっていないが、天正20年(1592)飯田城主毛利秀頼が市田の問屋に宛てた触状が出ていることを考えると、この時代にはすでに問屋が開設されていたものと考えられる。