昨今、高級ドライフルーツとして贈答にも人気で、知名度が高まってきた市田柿。
高森町は市田柿発祥の地といわれています。
高森町を中心に、晩秋の飯田下伊那地区では、家の軒先や専用の棟に柿をつるした「柿ずだれ」を見ることができます。
市田柿は普通の干し柿と違い、粉を吹いたような表面と、しっとりもっちりした食感が特徴。
天竜川からたちのぼる朝霧と、朝晩の寒暖の差がおいしい市田柿をつくると言われています。
当館でも本館1階・2階に市田柿に関する常設展示がございます。
(特別展などの際には入れ替えになります。詳しくはお問い合わせください。)
昔ながらの市田柿の作り方や風景をイラストで解説。
江戸時代~立石柿~市田柿の発祥
江戸時代はじめ頃から中頃、そして後期にかけて、柿は立石柿・渋柿が中心で串柿製作を主としていました。
ところが、江戸時代の末(文化・文政の頃)に、焼柿が下市田村で作られるようになり、それは串に刺さず、縄に吊るして乾かす転柿でした。それが今の市田柿に発展しました。
その経緯を展示しています。
市田柿を育てた人々
郷土の人々が大切に守った、おいしい柿が実る古木。
市田柿の歴史を感じる貴重な資料を展示しています
出荷用ケースや包装の移り変わり。
古鎌の先を曲げて作った皮むきカミソリ「千かさ」です。昔は多く串柿にした1串5個、40串で1かさと言いました。
1かさ200個なので、1000かさは200,000個、いわゆるたくさんむけることから、この名前がついたと思われます。
昔は手で行っていた皮むきも徐々に機械化されてきました。
現在は柿に傷がつかないよう、吸盤で固定される物が主流です。
高森町が運営する市田柿情報サイトにてさらに詳しく掲載しています。
市田柿の常設展示の内容がWEBにてご覧いただけます。